DEVELOPMENT STORY

あそ*し*あそブランド開発者
ヒューマンスターチャイルド株式会社
取締役 

西宮裕美子

長い時間を過ごす保育所だからこそ、建物や設備だけでなく、
使うものまで、子どもたちのためになるものをつくりたい

子どもたちが長い時間を過ごす保育所。その「環境」は、子どもたちの発達を左右するとても大切な要素です。当社が運営する保育所のコンセプトは「見て、触って、香って五感で感じる保育園」。私が保育所の開発に携わって10年、床材や家具、照明、食器など、細部にわたって素材一つひとつを吟味し丁寧に作り上げてきました。

ですが、保育所の建物や設備だけではありません。子どもたちが触れたり、目にしたりするアイテムのすべてが「環境」を作る要素。遊びや学びに関わる小さなアイテム一つひとつの質も、もっと良くしていきたい。そう常々考えていました。
私たちの保育所では、日々現場から遊びや学びに関する知見やアイデアが上がってきていました。そこで思ったんです。
“現場を知っているからこそ、作れる知育玩具があるかもしれない―”
私たちにしかできない知育ブランドを立ち上げようと、決意しました。

子どもたちに必要なのは“夢中になって遊ぶ”こと

ブランド立ち上げに向けて、現場の声を集めたり、実際の現場に何度も足を運び、子どもたちの様子を丁寧に観察しました。そのなかで分かったことがありました。それは、子どもたちの成長の根底には“夢中になって遊ぶ”という豊かな経験が必要だということ。

遊びに夢中になる中で、自由な発想が広がっていき、ひらめきが生まれる。それをカタチにしようと、また新たな遊びや学びを生む。そして、自分が発見・発想したものを誰かと共有したいという思いがコミュニケーションを生み、「良くできたね!」「すごいね!」と認めてもらうことで“自分らしさ”が育まれる―。

そんな理想的な“連鎖”をたくさんの子どもたちに体験してもらいたい。
そんな想いから「あそぶ・しる・あそぶ」という意味を込めた、この「あそ*し*あそ」というブランドが誕生しました。

保育現場ならではの視点で、
世界中から良質なアイテムを取り揃えたブランドに

「あそ*し*あそ」のアイテム第1弾として開発したのは、「つくろっく」というオリジナル知育玩具。試行錯誤を繰り返しながら、デザイン、遊びの発展性、コミュニケーションのきっかけづくりなど、「あそぶ、しる、あそぶ」の連鎖が生まれるよう、たくさんの仕掛けを取り入れました。

私たちはこれからも、保育現場ならではの視点で、子どもたちの成長につながる知育玩具の開発を進めていきます。また、それだけではなく、洋服や雑貨のセレクトショップのように、世界中から良質なアイテムを取り揃えていきたいと思っています。保育のプロが厳選した、子どもたちの感受性を豊かにするようなアイテム。そんな選りすぐりのアイテムが揃うブランドに成長させていきたいですね。
そして、SDGs(持続可能な開発目標)の目標の一つであるの“質の高い教育をみんなに”に貢献すべく、売上の一部を寄付することで、世界の子どもたちの教育のために還元できたら、と思っています。

西宮裕美子 プロフィール

幼稚園や保育所で勤務し幼児教育や子育て支援のあり方を学んだ後、広告代理店や大手派遣会社で営業職を経験。2007年に株式会社みつば(現ヒューマンスターチャイルド株式会社)に入社し、保育士の人材派遣・人材紹介、研修事業の立ち上げを経て、保育所のマネジメントやコンサルティング業務を担当。また保育所の開発を主導。現在は、社員が働きやすい職場環境の構築や、組織の活性化、保育士がキャリアアップできる研修体系の整備にも取り組む。2017年より取締役。